ノムさんの合格体験記・ソムリエHaaaaa〜n

フランス料理「匠・奥村」調理兼ソムリエ。'07JSA認定資格に合格、料理・サービス・ソムリエの3つの顔を持つ奇才。88年より渡独し、数々のミシュラン格付レストランで部門シェフ、副料理長として活躍。97年ドイツ日本国総領事館付公邸料理人。03年帰国後は京都に滞在、06年より祇園「おくむら」勤務を経て現在に至る。
第10話 意外に冷静だった二次試験(2009.10月更新)

見出し一次試験合格祝い?の宴もたけなわの頃。二次試験の鬼門でもあるブラインドティスティング対策の為に、仕事上で飲まなければいけないグランヴァンは別にして(常連のお客様からはいつもティスティング+以上に飲ませて頂いていました)井上塾の講座以外にも試験に出そうなセパージュ別のワインを買っては試飲をしていました。
もちろん飲まないです。雑誌等を検討したり、受験生同士で意見交換して、今年出題されそうなワインを想定してアイテムをかなり絞り込み、試験当日さながらにコメントの取り方を復習しました。

見出しで、二次試験当日も会場にはいつもの?近寄るなオーラを出しながら一番乗りで(普段はつぶらな瞳のチワワの様に大人しいです)挑みました。二次試験の実技、口頭試問等は塾でシュミレーション出来たので、テンション下げずに毎日の復習と実技を意識しながらの普段のサービスを心がけていました。試験当日は不思議と気持ちは落ち着いていて、改めてではありますが自分の働いている環境がすごく恵まれているな〜とか考えていました。失礼ながら儀式的なワイン抜栓やデキャンタージュなど、試験シュミレーションそのままに行っても違和感のないお店で勤務できる方ってそれほど多くはないのでは?二次試験の会場で実技用に普段の制服に着替えた受験生を見てすごく感じました…

見出し忘れもしませんが当日、実技試験時に教官からワイン名(1982年のCH.マルゴーでした。)を伝えられた時に本当にそのワインをサービスした事があるのと昔に飲んでいたので一瞬、試験中にも関わらずに教官(お客様)の雰囲気、予算、時間、ワインの状態、当日の気温と湿度、人数、グラス、当然無いですが料理のマリアージュとお料理の流れ(自分の店を想定して)、デキャンタージユのタイミングもしくは有無まで普通に考えてしまいましたし、実技でも試験用のワインがCH.マルゴーに思えて澱の状態まで想像出来ました。当然?一緒に受けた受験生の中ではデキャンタージュは一番遅かったです。

見出し試験後、その日はディナーから仕事をしました。合格したわけでもないのに気持ちはソムリエでワインの取り扱いとお客様に楽しんで頂きたい気持ちが以前より強く優しくなった気がしました。

次回につづく・・・
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